2017年12月19日火曜日

一人旅日記2017 #2 2日目と最終日

廃墟へ。


2日目は長崎観光日。一つだけどうしても行ってみたいと思っていたところがあったので、そこに行く以外はノープラン。

その場所とは軍艦島。世界遺産にもなっている炭鉱の島で、今は廃墟で有名なところ。アクセスするには長崎市内からツアーの船にのるしかない。直前まで長崎のどこか別の街から行くんだろうと思ってたんだけど、調べてみたら市内から行けるってことがわかって、前の日にしれっとツアーを申し込んでいた。

(手前の船に乗ります)

市内の港から1時間。近くの島に住んでたっていうガイドさんの話を聴いていると、明らかに自然が作った形じゃない島が現れた。これが軍艦島。元々は小さな島だったところをベースにして増改築を繰り返していったようで、外から見る分には完璧に人工物。そして人の生活の気配がない。何だこの島。



島に上陸したのはそこから10分後。外から見た廃墟は、思ったよりもそれぞれのビルが高くて、圧迫感がある。しかも平地はほとんどなし。この島に多い時で5000人くらいが住んでたらしいのが本当かと疑ってしまうくらい。炭鉱の拠点であると同時に労働者の人の生活場だったこともあって、学校とか診療所もあったらしく、さらにお金的にも裕福だったからテレビもしっかり普及してた、みたいなことは言っていたけど…自分は住みたくないなと思った。



島内は危ないからってことで観光できる箇所が制限されている。中でも有名な鉄筋造りのビルを遠巻きにみたりしている内に、あっという間に時間になった。もっと近くでいろんなものを観たかったなあと思いながら、再び船に乗り込んだ。



来た道を市内まで引き上げてきたらもう13時くらいだった。港は大浦天主堂とかグラバー邸のそばだったから、お腹はすいていたけど先に観光することにした。長崎の文化に根付いているキリスト教と、明治維新に大きく貢献した人物の足跡。どちらも厳格だけど決して近寄り難くはない不思議な場所だった。





お昼を食べて休憩してからもう一か所観光。平和公園に行った。毎年夏になるとテレビに出てくるから見覚えがある場所ではあっても、爆心地のそばの刑務所跡地ということは全く知らなかった。しかも、刑務所の跡まで残っている。これにはもう被害の跡は残ってないんだろうなって思っていただけにびっくり。広島の原爆ドームみたいに存在的なインパクトはないけど、もっと多くの人が知っておくべきことだと思う。

(力説しといてその写真がない)

宿に帰ってからもう一度休憩して、朝も来た港にもう一度散歩へ出かけた。もう夕暮れ時。港がある湾の向こう側の山に日が沈んで行くのを、ただただぼーっとしながら眺めた。本当に何もせずベンチに座っていただけなんだけど、あの時間はそれで本当に幸せだったなあ。




夜は宿で一人ビールを飲んで過ごした。実は今回の宿は、前に長崎に来た時も泊った宿。あの時は屋上で「いい日旅立ち」で盛り上がったドイツ人のおばちゃんに、数日後熊本で再開するミラクルがあって。そういう偶然が旅の楽しさだってことを学ぶきっかけになった場所だった。あの夜がなかったら、色んなところに足を運んで、色んな経験をしたりはしなかったと思う。そんなことを考えているととにかくビールがおいしかった。



最終日は家族と合流する予定だった福岡に行くだけ。でもそれだけじゃつまらなかったので、佐世保に寄り道してハンバーガーを食べてから向かった。これで無職の一人旅シリーズはおしまい。毎回とにかくハードな移動ばかりしていて、しっかり観光できていない街も沢山あったから、こうして腰を据えて遊びに行くのも悪くないなあって思った旅でした。まあ電車が好きだから懲りずに移動ばっかりするんだろうけど。

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