2017年7月12日水曜日

【Disk Review】Strike Again ”Sicks Of Darkness” (2017)

何で今まで聞いていなかったんだろう、2017夏。

Strike Again ”Sicks Of Darkness” (2017)


東京の高速メロディック、Strike AgainがCatchall Recordsからリリースした新作EPです。個人的には初めてライブハウスに出たときの対バンが彼らの前身バンドの一つVacation With The Alohasで、そこから海外のメロディックにのめりこんでいった経緯もあり気になっているバンドでした。(NUFANの記事の時に書いた「東京から来たツアーバンド」はAlohasだった)


この6曲入りEP、リフやタッピングが要所で光る分厚いギターワーク、芯の太い歌声、音数の多いメロディといった要素の組み合わせが強力に暑苦しくていい感じです。本人たちが意識しているかはわからないけれど、TripwireやPlastic Fireなど南米系のバンドに似た感触があるかな。

曲単位で見るとAlohasに大きく影響を受けた身として、やはりベースボーカルと流れるようなRufio直系リフが印象的なM-2”Underclass Pride”がかなりツボです。このテンションでサビがシンガロング込みなのは個人的に大ガッツポーズ案件だと思っています。これを嫌いな人はいないんじゃないでしょうか。

あとは中盤のM-3"Sick Of Everything"とM-4"Waiting"の2曲。両者ともリフがキーとなっている曲ながら、前者はタイトなリズムが、後者はメロディの豊かさが印象的です。特に後者の終盤のメロディは聴いていてしびれました。最後だから声を張り上げそうなところで、ふっと抜く。たまらないですね。全体的にダークな雰囲気のあるアルバムでも、こんな感じでメロディが終始豊かなのは、さすが日本のバンドと言ったところでしょうか。

これまで個人的に、スタイルやうわべだけはそれっぽくてもメロディや構成にJ-POPの影が見え隠れする、いわゆる「メロコア」という括られ方をしている日本のバンドの多くを敬遠していたんだけど、彼らはまったく違いましたね。いい意味で裏切られました。もっと早く聴いておけばよかったなあ。

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