2015年8月8日土曜日

【Disk Review】Atomic Winter "Snowmelt" (2013)

またしてもブラジル。

Atomic Winter "Snowmelt" (2013)
Rate 4.63 / 5.00

ブラジルのハードコア、Atomic Winterのアルバムです。バンドは今年の遅い時期に新譜のリリースを予定しているようで、今bandcamp上でシングルを公開していますね。

スタイルは同郷で言えばこないだレビューを書いたPenseよろしくの、メロディー、演奏ともに暑苦しいメロディックハードコアです。影響を受けた物としてPenseも名前に出ているし、その辺はお互いに影響を及ぼし合っているのかなあと。ただ彼らのほうが、メタルから影響を受けたであろう部分を包み隠さず曲に突っ込んでいる印象を受けます。

そして中南米と言えば日本のバンドが日本語で歌うか英語で歌うかで分かれるように、スペイン語やポルトガル語で歌うバンドと英語で歌うバンドが分かれるんですが、彼らは英語で歌っています。この地域の英語で歌ってるバンドは北米方面の影響を前面に出している事が多い傾向にあります。なので英語でこの手のあれこれ暑苦しいスタイルを取るバンドは結構珍しいように感じました。

このバンドの最大の特徴はボーカルとギターがどちらをメインにしてもぐっとまとまる所でしょう。彼らに関してはどちらも強烈な個性を持っており、アルバム内でボーカルが前面に出る場面とギターが前面に出てくる場面がコロコロと切り替わっていく感じを受けます。どちらかと言えば○○寄りというバンドも多い中、共に個性の強い両パートを上手く同居させているのはすごいですね。



自分のフェイバリットはM-9"Rain"。メタリックなメロディックと言えばこれ!という要素満点で、王道な感じが最高ですね。ボーカルがいようが関係なくピロピロするギター、足数の多いドラム、少しメロディック寄りなベース、メロディーはもちろん強烈なスクリームをするボーカル、全部ががっちりかみ合っています。

その他にもイントロからキラーなリフを持ってくるM-11"The End Of Good Intentions"、自分のバンドに出会うきっかけとなった、某コンピ収録のM-1"All My Heroes"など1枚を通じてワクワクさせられっぱなし。

様々なジャンルを飲み込み、個性の強いメンバーが絶妙のバランスの上で作り上げた、本当に素晴らしい一枚だと思います。次回作が楽しみ。

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