2014年12月2日火曜日

【Disk Review】Bullet Bane "Impavid Colossus" (2014)

12月ですね。今年こそクリスマスソングをツタヤに借りに行こうかなと思ってます。

Bullet Bane "Impavid Colossus"(2014)
Rate 4.54/5.00



ブラジルの高速メロディック、Bullet Baneが今年夏にリリースした新作です。

前作"New World Broadcast"(参考:【Disk Review】Bullet Bane "New World Broadcast"はメタリックかつテクニカルなフレーズに野太いボーカルでグイグイ押してくる印象だったんですが、3年ぶりとなる本作はスクリームの分量が激増し、湿ったサウンド、ベース音を重視したリフをフィーチャーと、カオティックな方向にシフトしたみたいです。メタリックなメロディックをプレイするバンドの界隈では、今最も攻撃的なバンドだと思います。

後述しますがそれに伴って曲の構成も大きく変わり、1曲の中にカオティックなパートとテンポをどっしりと落としてクリーントーンで聞かせるパートが共存していたりと、よりアーティスティックになったなあという印象を受けました。彼らの聞かせる曲と言えば前作M-11"Rosebud"がなんかがそうでしたが、今回はそれを曲中にも取り入れるようになっています。そして1曲を通して聞かせるような曲は今回インタールードとして別に存在しており、アルバム全体の静と動のコントラストを際立たせるのにいい味を出しています。



M-1の"Impavid"からすでにそのシフトチェンジの真骨頂が伺えます。グワングワンとベース音を聞かせながら時々スラッシーな展開に持ち込むリフ、感情を炸裂させるかのようなスクリーム。ややプログレッシブな展開もあり。

 

M-2"Anchorage"は疾走パートと南米特有(だと思ってる)スラッシーにとぐろを巻くようなリフがフィーチャーされていますが、サビになるとゲインをぐっと落としたアルペジオが鳴っていて、それが曲全体に透明感をもたらしています。この手法は作中至る所でみられるもので、今作はその分全体的な勢いとしては前作に劣る物があるのかもしれません。



M-3の"Hate And Haste St."は前述の途中で聞かせるパートが存在する曲。そのパートに至るまではブルータルさ、疾走感、どれをとっても今作の中で屈指の攻撃的なパートだったので、そのコントラストがとても鮮やかです。



M-5[earth And water]、M-8[Wind And Fire]の2曲はディレイを効かせたインタールード。ポップというよりはシリアスさと儚さが両存している印象だけど、エモからの影響を匂わせるものが。



終盤で圧巻だったのはM-9の"Solid Ground"。鬱蒼としたコードをかき鳴らすパートと、そのあとにやってくる攻撃的なリフのサビの落差、中盤の妖艶なコーラスから終盤のスクリームを絡めたカオティックなパートまで、5分超の大曲ながらただただ圧倒されます。

前作にも見られた聞かせるパートが全面的に登場するようになり、力押しだけでないんだぞということが表れたことで、バンドの懐の深さやステップアップを感じさせる、素晴らしいアルバムでした。

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