2014年6月16日月曜日

Chunk! No, Captain Chunk!の発言の背景を考える。


以前このブログでもレビューを書いたChunk! No, Captain Chunk!のボーカルBertが、インタビューでなかなか大胆なことを発言していました。


インタビューそのものはHMVのものだけど、核心部分はアメリカのProperty of zackがまとめているので、英語の文章を読むのが苦で無い人はまずこれに目を通してみてください。そんなに難しい単語が出てくるわけではないので、英語が苦手な人でも雰囲気くらいは伝わると思います。


(読み込みタイム)


どうでしょうか。読まなかった方もいらっしゃるかと思うので、この記事に出てくるBertの発言の要点はこうです。僕もあまり英語は得意ではないし、それ違うというのがあれば指摘してください。

①自分たちはバンドに新しい、もっとCredibilityな方向性を求めたい。
②そんでもって今とは違うバンドとツアーに出て、新たな観客の前でプレイしたい。
③(どのように方針転換したいのか、との質問に)Bring Me The Horizonのように、ヨーロッパ中のメジャーなラジオ局で曲が流れるような、みんなに聴いてもらえる音楽を作りたい。
④そのために次のレコードではきっとスクリームを外すだろう。

2枚のアルバムをリリースし、ヨーロッパのみならずアメリカでも自分たちのポジションを確固たるものとしつつあるバンドであれば、さらに上のステップを目指すことは何ら不思議ではない。ただ一つ引っかかったのは、Bertは今のバンドに対する思いとして"We don't want to be a joke band anymore"という言葉を用いていたこと。"joke band"は直訳したら"ふざけたバンド"と言う意味になってしまうので、僕も記事のタイトルだけ見て「そんなことない、俺はおまえら以上にクールなバンドなんて今そうそういないと思うぞ!」って初めは思っていました。

だけどこの"joke band"はそんな意味で使われていないようです。インタビューで次のステップを目指す方向性の例として、BMTHを挙げていることからそれは読み取れます。

BMTHは初期のコテコテのデスコアから徐々に脱却し、曲やライブ、カリスマ性などで当時とは比べ物にならないようなスケールのバンドへと成長しました。昨年のRock am Ringでのライブ動画で、冒頭からただならぬ盛り上がりをしているのを観て、僕も鳥肌がたつくらい興奮したのを覚えています。

ここから推察するに、C!NCC!はBMTHがそうであったように、1つのコアなジャンルでのカリスマ的な人気のバンドに留まらず、もっとビッグになりたい、そのためにはバンドのコアとなる部分(BMTHでいう超攻撃的なリズム、Oliverの表現の幅の広さなど)を残して、より多くの人に受け入れられるような方向へシフトしていきたい。だから"joke band"なんて表現で今の自分たちを表していたのではないでしょうか。

バンドがずーっと一つのスタイルを貫き通すことは、よりビッグになるという目標を持つのであれば賢明な方針ではありません。ただ、バンドの方向性をシフトさせることも、それが新たな層にヒットすればより大きな成功を納めることとなりますが、かなり難しいものであることは間違いないです。今回C!NCC!は"joke band"を脱するために、方向性をシフトさせる選択をしたようです。一体どのような答えを出してくるのか、彼らの大ファンとして見守って行きたいと思います。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿